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主にバライタ紙の水洗について

コピペのコピペになってしまうwが、以下[暗室日記] 水洗の話:toocheapjpの日記 から転載


水洗効率は、紙の種類、定着液の種類、定着液の疲労度、水洗温度などの要素がからんでおり、研究用ならともかく、実際の制作用には厳密に定義しようがないので、曖昧な指示が多いのだと思います。(私も弱小ながらメーカー側というか、製品開発者の側ですので、使用法の指示の書き方は苦労しました)

まず、水洗効率を上げるには、硬膜定着液をやめるのが一番です。出来ればアルカリ迅速定着液が一番です。

フィルムやRC紙は、水を交換しながら撹拌するサイクルを4回程度、あるいは4分程度の流水水洗で十分です。

フィルムやRC紙は、水洗促進剤は不要です。フィルムには、水洗促進剤を使うとピンク色が抜けやすいので、そのために使っても良いですが、基本的には不要です。

バライタ紙は、定着後一回ざっと流し、水洗促進剤に5~10分間浸し(てきとうに数回間欠撹拌する)、その後水を交換しなが撹拌するサイクルを5回程度、あるいは5~10分の流水水洗で十分です。

水洗促進剤を使用しない場合は、バライタ紙の場合は定着液は処理要領の数分の一を使用した段階で交換しないとアーカイバル処理には不適格ですし、水洗にも13~25℃の水が必要です。ですので、バライタ紙の場合は資源節約、水の節約のためにも、水洗促進剤を使いましょう。(環境負担という意味では、いくら未使用の定着液でも、下水や環境に流出した段階で、水洗促進剤よりもずっと負担が重いです。)

また、水洗促進剤を使う場合、水洗の水は凍ってなければ水道の冷水そのままで十分です。

それから、本当にアーカイバルで長年の観賞に耐えるプリントを作りたかったら、硫化調色、セレン調色、あるいは金調色を完全に施すのは必須と考えて下さい。これらが無い場合、特別な美術館の冷蔵庫で密閉低温保存でもしない限り、特に日本のような多湿環境では銀像の劣化は避けられません。

市販のアーカイバルウォッシャーなどの器具は、酸性硬膜定着液とバライタ紙全盛で皆が大量のバライタ紙を使っていた時代には重宝したものですが、現在では、量がそんなに多くなければ、バライタ紙でも上のようにして、プリント保留バットに水洗促進剤を張っておけば、トレイ水洗でも十分です。

アーカイバルウォッシャーなどの宣伝文句には、そういう器具を使わないとアーカイバルにならないような文章も見られますが、実際にはそうではありません。バットひとつでアーカイバル水洗することは十分に可能です。

また、水洗に必要な水の量なども、昔はべらぼうな数字が推奨されていましたが、硬膜剤の廃止など処方の進化や、残留ハイポ許容レベルに関する研究の成果などのおかげで、かなり改訂されています。昔の暗室教本や、それからコピペで編纂された無数の暗室教本などは、そういう昔ながらの無駄の奨励が残っています。また、昔の教本では、調色の重要さが抜け落ちていたりします。お気をつけ下さい。


ILFORDのRAPID FIXERのデータシートをみると以下のとおりに書いてある。

5℃以上の 流水で 60分

やってらんないw


上の元ネタはTPNメンバーでもありまするRyujiさんなんですが、Oeさんも(新鮮な定着液を使用するというのが大前提になりますが)同じような感じだった。また、ILFORDでも水洗促進剤ウオッシュエイドを使用した場合のやりかたも大体似ている。以下まとめて見る。

Ryuji ざっと水洗 > 水洗促進浴5~10分 > 流水水洗5~10分
Oe 仮水洗1分 > 水洗促進浴5分 > シャワー水洗10分
ILFORD 予備水洗5分 > 水洗促進浴10分 > 流水水洗5分



QTの最後に有るように古いやり方がそのままコピペされている様なので、誤った知識とならないようにポストしておきます。
さて、水洗促進剤買ってこ。


「置換で水洗」もあるでよ。
by nullpo_orz | 2010-02-10 12:38 | 銀塩

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by やっ
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